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Top / 執行文が不要な場合と仮執行宣言

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目次

仮執行宣言と執行文との関係が分かりにくいのでまとめてみました。

もとは,研修会終了後に「仮執行宣言付判決には執行文必要なんですか?」という基礎的な質問に恥ずかしながらその場で確答できず,その回答を後日差し上げたので,その回答を元にまとめました。

上記質問への回答の結論としては,下記のとおりなんですが,なぜそうなるのか,また,仮執行宣言が付されているのであれば執行文が不要なのではないか?と考えてしまう点について多少細かく見てみようかと思います。

〔結論〕  …名錣料幣拏蠡海によって得られた仮執行宣言付の判決については、執行文が必要です。

 ◆崗額訴訟」の手続きによって得られた仮執行宣言付の判決については、執行文が不要です。ただし、判決のときと執行のときとで当事者が変わっていない場合に限ります。

第1 執行文についての原則

 民事執行の申し立てには債務名義に執行文が必要である!と定めているのは民事執行法の第25条です。下記条文をちょっと見てください(私のほうでわかりやすいように勝手に改行とあとで場所を指摘するため丸数字を入れさせていただきました。原文はこちらからhttp://www.houko.com/00/01/S54/004.HTM


民事執行法第25条    強制執行は、執行文の付された債務名義の正本に基づいて実施する。

  ただし、

    少額訴訟における確定判決 又は

    仮執行の宣言を付した少額訴訟の判決 若しくは

    支払督促により、

  これに表示された当事者に対し、又はその者のためにする強制執行は、その正本に基づいて実施する。


まず、,砲いて、強制執行は「執行文の付された債務名義の正本」に基づいて実施する旨定められています。これが原則です。執行文付与は原則必要になります。

第2 執行文についての例外

 条文の「ただし」で始まる部分において、その原則の例外、すなわち、執行文が不要となる場合が列挙されています(法律の条文で「ただし〜」で始まる部分を一般に「但書(ただしがき)」と言います。通常は、原則を述べた上で、その例外を表示するために但書を記載します。「〜(原則)〜,ただし,〜(例外)〜」となります)。

但書の最後のΔ良分には「その正本に基づいて実施する」としか書いておらず、,良分のように「執行文の付された」正本という言葉が消えています。つまり執行文が不要ということです。

執行文が不要となる場合として、少額訴訟における確定判決仮執行の宣言を付した少額訴訟の判決仮執行の宣言を付した支払督促と3つが列挙されています。(実際にはこれら以外にも執行文が不要なもの(執行力ある債務名義と同一の効力を有すると規定されている書面)がありますが,細かい話なのでここでは省略します。)

第3 なぜこれらの例外が認められるのか?

 これらの債務名義について執行文が不要とされる理由は,単純に,少額訴訟や,支払督促という制度の制度趣旨が理由です。

 すなわち,少額訴訟や支払督促という制度は,一定の請求金額や,申立回数の制限を設けた上で,債権者に迅速な権利の実現のために作られた制度です。迅速性こそがこれらの制度の存在意義の一つです。

 そのため,債務名義についても,執行文付与という手続を省くことでより迅速な手続の遂行を実現する趣旨です。

 少額訴訟については,確定判決か仮執行宣言が付いている場合とされていますが,これは,執行文が不要だからといって,執行ができない状態での執行申立はできないことを意味しています。あくまで,少額訴訟についても執行が可能な状態になってはじめて執行が申し立てられるわけで,その執行が可能であることの証明である執行文について省略ができるに過ぎません。

第4 仮執行宣言とは?

 本来であれば判決が確定しないとその判決に基づいて執行を申し立てることはできません。しかし,場合によっては,迅速な権利の実現のため,判決の確定前であっても,執行をすることを裁判所が許す場合があります。それが,仮執行宣言(民事訴訟法259条)です。

 簡単にまとめると,仮執行宣言とは「執行を申し立てることができる時期を早める」役割を果たしています。

 小難しくは考えずに,次の式を見てください。

 通常であれば,判決言い渡しから確定までの間いつ執行可能になるかを時系列にみると

判決言渡=>控訴期間経過=>判決の確定
執行はまだできない執行できる

 となります。しかし,仮執行宣言付きの判決とは,

判決言渡=>控訴期間経過=>判決の確定
執行できる

 ということになります。

第5 仮執行宣言が付いていれば執行文は要らないのでは?

仮執行宣言の文言を読むと仮に執行することができると書いてあるので,なんだか,執行文がなくても執行ができそうな気がします。

しかし,上記民事執行法25条の,良分で,明文で「強制執行は、執行文の付された債務名義の正本に基づいて実施する。」と書いてあるので,理由を問わず執行文は但し書きに記載された例外を除き必要になることは明らかです。

例外として列挙されているもののうち,条文のの部分を見ると、仮執行宣言の付された「少額訴訟」の判決と記載されております。つまり、通常の訴訟手続きとは異なる「少額訴訟」の判決の場合には仮執行宣言が付いていれば執行文が不要だと書かれているだけです。(少額訴訟についてはhttp://www.courts.go.jp/saiban/syurui/minzi/minzi_04_02_02.html

つまり、仮執行宣言が付いている場合であっても、

 仮執行宣言付の通常の訴訟の判決=>執行文が必要

 仮執行宣言付の少額訴訟の判決 =>執行文が不要

という結論になります。

 ただし、条文のイ良分から、少額訴訟で執行文が不要な場合は判決のときと執行のときとで当事者が変わっていない場合に限られます(例えば、判決が出た後に被告が亡くなってしまい、執行のときにはその相続人に対して執行を申し立てるという場合は、執行文(承継執行文)が必要になります。)。

第6 仮執行宣言と執行文の関係

それでも「なんで,仮執行宣言には「仮に執行することができる」と書いてあるのに,執行文がわざわざ必要なの?」と考えてしまうのもおかしくはありません。私もよくわかりませんでした。だって,裁判所が「仮に執行することができる」って書いているんだから,そりゃあ執行できるんだろうさぁって考えたっておかしくないですよね・・。

しかし,執行文は必要です。理由は簡単です。前述のとおり法律で必要であると定められているからです(民事執行法第25条)。(但書で記載された例外を除き)

ただ,それでも納得いかないと考える(私もそうです)場合には,仮執行宣言と、執行文の意味と関係を考えるとわかりやすいです。

まず,執行文は,仮執行宣言が付いていようが付いていまいが,いつ執行可能になろうがどうしようが関係なく,今,その判決書(債務名義)に基づいて本当に執行が可能かどうかを証明するものです。執行裁判所はこれを見ることでこの債務名義にもとづいて執行していいんだってことがわかります。

すなわち,執行文の具体的な役割は,その判決がヽ猟蠅靴討い襪海箸鮠斂するとともに,他の失効事由によって,判決の効力が失われていないかどうかを証明してくれるわけです。

一方,仮執行宣言とは、前述のとおり,単に確定前に執行可能な状態にする,執行可能時期を早めるだけに過ぎません。「確定前だけど仮に」執行してしまってもいいよと言うことを意味するにすぎないのであり,執行が可能であることを証明しなくてもいいよというわけではありません。

見方を変えると,仮執行宣言付き判決と仮執行宣言なしの判決では,執行可能になる時期が違うだけで,他は同じです。すなわち,前述の執行文の役割ヽ猟蠅靴討い襪海箸鮠斂世垢詆要はありませんので,この点では執行文は不要です。ですが,△梁召亮左事由(訴えの取下げなど)によって判決が失効していないかどうかはそれだけではわかりません。

以上のように,執行可能時期が通常より早まったからといって,執行可能かどうかを証明する執行文が不要になるとは論理的につながりません。執行文はあくまで,その判決が失効してたりしていないか,執行の要件を満たしているかどうかを証明する書類です。仮執行宣言付判決であっても判決後確定前に取り下げなどによって,判決が失効している可能性があります(現実にはあまり考えられないですが)から,執行が可能であることを証明するためにやはり執行文の添付が必要です。

考え方としては下記の順になります。

〔瓜執行をするのには,執行文が必要(民事執行法第25条で明記),

△靴し,執行文を得るためには,執行が可能な状態になっていないといけない。

執行が可能な状態になるのは,通常であれば,控訴期間経過後である。

い燭世掘げ昭更埓觚世付いている場合は,判決言渡し後すぐに執行可能な状態になる。

と言う図式になります。判決確定前でも仮執行宣言が付いていれば執行は可能な状態なので、執行文を付与することができ,執行を申し立てることができる,ことになります。

まとめたつもりがやはりよく分かりにくいですね・・・。


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Last-modified: Tue, 19 Feb 2008 14:31:51 JST (3804d)





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